■独
賈充は司馬炎の父・司馬昭の腹心であり、そんな賈充を、幼い司馬炎は慕っていた。司馬炎が魏帝から禅譲を受け、晋を建国した際にも賈充は尽力したが、以降、司馬炎の心は離れていった。
■賈充と羊祜
賈充にとって羊祜は、才を持ちながらそれを発揮することを避け、中央から逃げる卑怯者として映っていた。さらに、司馬家の外戚という立場でありながら、賈充が中央で権力を囲い込もうとする動きを批判することに対しても、苛立ちを覚えていた。
しかしながら二人は互いに近しいものを感じていたため、思想の違いはあれど、争うことはなかった。